Scroll
Case study
施工事例

青森に建つ倉庫

本建物は、多雪地域に建設された倉庫用途の木造建築であり、施工床面積1,160.78㎡、最高高さ9.517mの大空間を有する計画です。
設計積雪量1mという厳しい条件下において、積雪荷重および地震時の水平力を適切に考慮した構造計画が求められました。

構造計画では、高耐力かつ自由度の高い角度接合が可能な「MPねじ接合システム Type-L(BXカネシン株式会社)」を採用したトラス構造を採用し、1.82mピッチで配置しています。
上弦材・下弦材には120×390材を用い、柱は120×240材とすることで、軽量な木造建築でありながら多雪地に対応した十分な耐力を確保しています。
主要接合部にはテックワン金物を使用し、安定した力の伝達を実現しました。

耐震要素は、桁行方向・梁間方向ともに在来耐力壁を基本とし、水平構面にはターンバックルブレース(M12)を採用。
特に張間方向については、建物高さおよび受圧面積が大きいことから地震時の水平力が支配的になると判断し、建物外部に3.64mピッチで在来耐力壁を配置する計画としています。
これらの耐力壁は、構造的な役割に加え、建物外部の庇下空間として荷物の仮置き場に活用できるよう計画されており、機能性と構造合理性を両立しています。

また、本建物は竣工検査前日の2025年12月8日に発生した「青森東方沖地震」において、建設地近傍で震度6弱を観測しました。
その際も、内装の石膏ボードを含め一切の損傷は確認されず、建物としての被害はありませんでした。

本事例は、大空間・多雪地という厳しい条件下においても、適切な構造計画と確実な施工を行うことで、必要な耐震性能を十分に確保できることを実証した建物です。

 

建物用途:倉庫
施工床面積:1,160.78㎡
設計・監理:ファーストウッド株式会社 東京営業所 一級建築士事務所
施工:株式会社工組(つかさぐみ)
構造設計:ウッド・ハブ合同会社
プレカット:ファーストウッド株式会社
主要接合部:テックワン
斜材接合部:MPねじ接合システム Type-L(BXカネシン株式会社)

記事一覧に戻る

Category

Year